四十肩、五十肩の改善
繰り返す肩周りの痛みありませんか?
- 急に痛みが出てきた…
- 服を脱ぎ着する時に痛む…
- 寝ている時、起きた時が痛い…
- 湿布薬や電気治療でも治る気配がない…
その原因は四十肩、五十肩かもしれません。
四十肩、五十肩というのはギックリ腰と同じように病名ではなく俗称となり、正式な病名は肩関節周囲炎と呼ばれていますが、広くは四十肩五十肩というほうが聞きなれていますよね。
一言で五十肩と言っても原因が様々あることが厄介でもあり「手をついて転んだ。」や「肩を強くぶつけてしまった。」などハッキリと外力が加わって起こったものであれば肩関節周囲に原因があるものとして比較的スムーズに治るケースが多いようです。
しかし「何もせずに急に痛みが強くなった…」という具合に原因がハッキリとわからないものもあり、肩に治療を受けても治る気配がない…というケースは原因が肩にない場合があります。
痛みを引き起こす原因は?
肩関節は吸盤のようなものでくっつき上下前後のあらゆる方向から筋肉で支えられており、人体で最も動く関節とも言われています。
例えばとても精密に支えている筋肉のうち、前側の一つが硬くなり上手く動かなくなったとしたらどうなるでしょう…
後ろ側の筋肉が伸ばされて関節自体がスムーズに動けなくなってしまいますよね。それは上下や側面にもまで波及するかもしれません。
すると関節内で擦れたりぶつかったりして炎症が起き始めます。
炎症が起き始めると痛みによって動かせなくなって肩関節はさらに硬くなってしまい、筋力が衰えてしまうと動かせる範囲、つまり可動域が狭くなってしまう。別名フローズンショルダー(凍結肩)と呼ばれる所以はここにあります。
前述した外力が加わって起きた場合はココに原因があるわけなので局所的な治療も効果的となるわけです。
外科的な処置が有効なケースの五十肩もありますが、この場合は急激な痛みと発症を引き起こす場合が多くレントゲンなどの画像診断ののち注射で比較的治りやすいケースです。
しかしこれらの他にも痛む原因に思い当たることがないケースも存在します。
姿勢の崩れから引き起こされる痛み
なぜ四十肩、五十肩と呼ばれるのかという理由の一つに「40代50代では姿勢の崩れが起き始めて肩への痛みを引き起こす件が多い。」という説があります。
あながち間違いではなく、生活環境の変化や運動頻度の低下によって筋肉バランスが崩れて姿勢が悪くなることが多くみられます。
すると肩関節を動かす軸が変わり、本来動かしやすいであろう位置ではなく関節内で衝突を招いて炎症が起こるケースが発生します。
これはつまり痛む原因が肩にはないということです。
肩への治療によって炎症が治まったとしても炎症が起こる原因の姿勢の崩れが改善されていなければ同じ痛みが現れてしまいます。
繰り返す痛みの正体にはこういったケースも考えられますね。
実は心身が弱ると身体の中心部分であるお腹を守るような防御姿勢をとることがあります。すると状態は伸びにくく背中が丸くなり、肩関節が内側へと巻き込まれてしまいます。
当院での東洋医学的な鍼灸治療が有効な理由
当院では東洋医学的な身体の診方を用いて四十肩五十肩の治療を行います。
それはどういうことかというと、万病を招くのが精氣の虚(生命力の低下)から起こるという考え方で、痛みが招かれる姿勢の崩れが起きることと炎症が治りにくくなることの原因は同じであることと考えられます。
- 精氣(生命力)が弱り身体の働きが保てなくなってしまう。
- 心身が弱ることによって姿勢が崩れる。
- 肩の痛みを招いてしまう。
- 炎症が治りにくい状態となる。
日常生活での精氣の虚を補えることがとても重要で、本来持っている回復力を発揮すると姿勢が改善されて身体の柔軟性が現れ炎症が治りやすい状態となることで、自然と痛みが消失して肩を動かせるようになり可動域が戻ることにつながります。
つまり身体の内側から回復を促していくという方法です。
ストレスや疲労の影響を受けない方はいないので
- いかに消耗を減らせるか。
- どうやって回復を促せるか。
というバランスが重要となるのでしょう。
鍼灸治療は回復を促す大きな手段の一つです。
日常生活内で良かれと思っていることが実は負担となっている習慣もあります。治りにくい症状は身体からの「休んでほしい」というサインなのかもしれません。
身体からの声に耳を傾けて不快な症状がなく心地良く日常生活を過ごせますように、鍼灸治療を回復の一助として取り入れてみてください。