大雪:お・お・と・も
仁雄堂鍼灸院(じんゆうどう)の石井です。
暦は【大雪:たいせつ】に入りました。
山々の頭には降雪が見られ吹き下ろしの風が冷たくなり、いよいよ本格的な冬の到来の兆しです。
師走の時期で何かと忙しくなるとは思いますが、身支度など本格的な冬の準備で寒さに備えて今年の締めくくりに臨みましょう。
お・お・と・も
予め、某有名バンドのボーカルの康平さんことではありません。
先日、氣功の先生からのお話にあがった言葉で、日常の健康法での考えとして頭文字の4つとなります。
「お」恐れない
気を付けることは悪いことではありません。
しかし過度に恐れる、怯える必要はありません。
本当に危険なことは何か、何がいけないのか、予防する方法はないのか、落ち着いて対応策を考えることで恐れ過ぎることは避けられますよね。
「お」怒らない
「怒りは酸である。容れた器までも溶かし始める…」という詞があります。
東洋医学でも怒りは(肝:かん)を患い全身の巡りを滞らせる、と言われています。
疲れたり弱っている状態では何気ないことでも気に障ったりしてしまいますよね。
一度、物事から離れて考えてみて、本当に腹立たしいことなのか…必要な怒りなのか考えてみるのも良いかもしれません。
「と」捉われない
固執、執着することを避けるように。
こうでなければいけない、コレはこうあるべきだ、というように決まりごとに意固地になってしまうことが負担になっていることも多くあります。
形あるものが変わってしまうことの恐怖などもこれに当てはまるかもしれません。
「も」求めない
絶対に手に入れたい、こうあって欲しい、願い自体は悪くはありません。
先ほどの「捉われない」にも関わってきますが過度に求めることへの欲求に対して言われています。
精気を消耗させる生活習慣
この4つのキーワードは精気(せいき)、いわゆる元気や生命力を消耗してしまうことにつながります。
それはつまり心身を弱らせることにもつながってしまうのです。
未だ終息が考えにくい新型コロナウィルスなど、このキーワードがとても重要に関わってくるのではないか。心身が弱ることで免疫力も発揮しにくくなってしまうことも考えられます。
瞑想が余計な考えから解き放たれて自分と向き合う健康法と注目を集めているのも、この考えからではないでしょうか。
不安なニュースが耳に入る時ほど、呼吸を深く肩の力を抜いてみましょう。鍼灸治療を受けて強制的に心身のバランスをリセットすることもとても効果的な方法ですよ。
消耗して弱ってしまうことで「冷えが生まれ硬く縮こまります。」
「暖かく柔らかい。」これが健康への正解でもありますからね。