免疫力は安定させるもの
船橋市のじんゆうどう鍼灸院です。
いまだ猛威をふるっている新型コロナウィルス(COVID−19)ですが、研究が進むにつれてウィルスの詳細が掴めてきていることもあります。
報道でも伝えられている「サイトカインストーム」ですが、免疫の過剰反応と言われています。ご自身の免疫細胞が過剰に反応して体内の至るところで炎症を招き、肺内であれば肺炎、血
管内であれば血栓の形成、皮下であれば発疹が現れたりと様々な症状を引き起こしてしまいます。
では、発症したら免疫を下げればよいのか?
それはありませんよね。バリア機能が落ちてしまうことや、罹患した状態ではウィルスへの攻撃力が落ちて体内でのウィルスの増殖を招くことにつながってしまいます。
鍼灸刺激は安定する作用がある
よく「免疫力を上げる!強くする!」という声も聞きます。これには言葉の難しさもありますが、免疫力を強くしすぎると前述した過剰反応、つまり軽度であればアレルギー反応を招いてしまうことにつながります。
免疫力とは生体に携わっているバリア機能のような存在です。強くてもダメ…弱くてもダメ…力を発揮できているか否かのような例えの方が正しいのではないかと思います。
鍼灸治療は生体の恒常性(ホメオスターシス)を保つという作用が古くから言われています。興奮し過ぎれば安静にし、弱っている時は鼓舞する。つまりどちらかに偏った天秤を均等に保つ作用が鍼灸刺激で得られると科学的にも立証されています。
しかし、肺炎などを発症してしまい緊急を要する事態には残念ながら力が及ばないことも確かです。ここで大事なことは発症しないこと、重篤化しないこと。もしウィルスにかかってしまったとしても周囲に感染すことなく、発症しないようにすること。免疫のバリアと体内でウィルスの増殖を防ぎ、免疫機能が暴走しないように体調を整えること。
免疫力は鍛えるものではなく安定させるもの。いま鍼灸治療が出来ることがあります。
残念ながら、リンパ球の活性化などは数値で測れる検査というのは未だ確立、普及はされていませんが、不安やストレス、不快感や痛みは自律神経バランスを乱し免疫機能が不安定になるサインでもあります。
不安なニュースが続く今だからこそ、体調を第一に、心地良く日常をお過ごしくださいね。