健康の3原則
健康の3原則について
当院が問診の際に重要視する3つの働きをご説明したいと思います。
それは【食欲】【睡眠】【便通】です。
この3つの働きが健康のバロメーターと言っても過言ではありません。
現在に不調を感じなくても、このうちどれかの働きが安定しない状態では健康を保つことは難しいと考えます。
なぜならこの3つは身体の重要な調節機能として毎日働いているからです。
食欲
生命活動をおこなうために必要なエネルギーを摂取するためのバロメーターとなります。
では摂れば摂っただけいいのか?
まったくそんなことはありませんよね。
食物を分解、吸収するためにもエネルギーは使われています。体調が悪いときに「食欲がわかない…」という時はありませんか?この時は身体の回復にエネルギーを使いたいがために食欲が落ちるのではないか、と言われています。
「白血球は空腹時によく動き、満腹時に活動が弱まる。」という研究結果もあります。私達人間も動物も同じで、満腹時には休みたくなりますよね。
つまり食欲がわかない理由として、エネルギー過多か、消化不良、疲労困憊ということが背景として考えられると思います。
睡眠
心身の休息による体力回復、記憶の情報処理、ホルモンバランスのリセットなど、一日の中で最も休息できる時間というのが睡眠中だと考えます。
睡眠の量と質がしっかりと得られているかは、休息のバロメーターとしてみることができます。
睡眠の平均時間は男女総数で7時間42分となっており、45~49歳で最も短くなっております。
しかし必要な睡眠時間は年齢とともに短くなることが科学的にも立証されているように、適した睡眠時間というのは人によって異なります。
なので目安となるのは熟睡感が大事です。トータルでの睡眠時間が短かったとしても質の良い睡眠が得られていることも考えられるので、目覚めた時にスッキリ起きられているかどうかはとても重要な目安となります。
睡眠薬などを用いて睡眠時間を得たとしても、身体が睡眠へのスイッチが入らない状態で強制的に眠りに入ったとしても、それは熟睡感が得られず上手に回復できていないかもしれません。
便通
便通は身体に吸収した後の余分なものを排出する働きです。言わば解毒が上手にできているかのバロメーターでもあります。
硬すぎず、ゆるすぎず、自然と排出できる状態が望ましいと思います。
前述した睡眠薬同様、薬で強制的に排出することはできますが身体の解毒機能が正常に働いているかどうかの判断として、薬を使わずに今の状態がどうかが判断材料となります。
つまり身体に不要なモノを排出する力が発揮できているかどうかの目安ですね。
キーワードは自律神経調節
この3原則の話を聞いたときにピンっとくる方もいらっしゃるかもしれませんが、これらは全て自律神経調節機能です。
身体が回復するための調節機能が正常に働いているかどうか。そのための目安となる3原則となるので、当院では問診時にお話を聞かせていただいております。
「働きが悪いのならば薬で補えば良いではないか。」という方もいらっしゃいますが、何かを足してバランスを整えるということは非常に難しく、不安定な状態に陥りやすくもあり、重ねて投薬が必要になる場合もあるのではないかと思います。
土台、つまり身体本来の働きが安定しているからこそ薬の効果も発揮され、不要なものは自然と必要なくなってきます。
当院で行う鍼灸治療では根本からの体調の安定を目指し、自律神経バランスを整えて、【土台】つまり身体本来の働きを発揮させることを目的としているので、3原則の力を引き出すことをお手伝いします。
身体に不調が現れた時、この3原則を見つめ直してみてください。
もしかしたら身体からの不調のサインとして現れているかもしれませんよ。